ニシカワグラス アンド アート | 西川 慎

ヨーロッパのガラス芸術―ガレから現代まで―

ガラス工芸の精華―ガレから現代まで―が先月よりはつかいち美術ギャラリーで開催されております。

「ヨーロッパのガラス芸術―ガレから現代まで―」という演題で特別講演が行われ、その講義を聞きに行ってきました。

講師は前北海道立旭川美術館副館長で日本のガラス工芸史の第一人者である水田順子先生が招かれ、4500年以上前のガラスの起源から始まりヨーロッパのガラス芸術ががどのようにして繁栄し広がりを見せたのか。
また、ガレの出現でどのようにガラスが文化が変わり日本特有の文化である浮世絵などのジャポニズムが、ガレにどのように影響を与えたのかなど様々な背景から、はつかいち美術ギャラリーでの展覧会の解説も交え、とても解り易く、興味深い講義を聞く事ができました。
講演を聞きに来ているお客様も皆熱心にノートに書き記し1時間半の講義もあっという間に過ぎ2時間近い演説で熱く講義は終了しました。

講師の水田先生は、およそ15年前、私の卒業制作の講評会の講師として初めてお目にかかり、東京での個展などにも足を運んでいただき、長い年月にわたって私の作品を観ていただいている先生です。
今回は2004年以来5年ぶりの再開で、自分の作品や今取り組んでいる事業などについて意見を頂いたり、先生が感じられるこれからのガラス文化の在り方などについてもお話しすることができ、とても有意義な時間でした。

学制以来のガラス工芸史の授業を受け、あらためてガラス文化の歴史を読み返すことは、現代のガラス作家である私達に忘れかけている思いを呼び起こす事があります。

この思いを新たな作品制作に繋げて制作に励みたいと思った一日でした。