月別アーカイブ: 2011年2月

書の稽古とガラス作品

書の稽古とガラス作品
昨日は今お世話になっています「書」の師匠、矢田照濤先生の教室に行ってきました。
本当は自宅で稽古をしてから先生に見ていただかなくてはいけないのですが、ダメな生徒で全然稽古が進んでいなく、その進んでいない状況にも関わらず先生と話がしたく会いに行ってしまいました。
実は最近の提案の中に字をモチーフにしたガラス作品を考えていまして、中国古典の基礎となる文字はどこからきているのかを尋ねた所、「拓本」と呼ばれる石碑に書かれた文字を魚拓のように写し取ったものがお手本になると教えていただきました。玄游書会の月刊誌にはその文字が掲載されていましたので「なるほどな~」と思っていたところ、「本物の拓本を観ると雰囲気が全然違うよ♪今度観においで」と矢田先生
稽古の時間をうまく使えていない私と池本のために拓本を用意して下さっていました。(嬉)
それは本当に綺麗で、印刷物で観るのとは一味も二味も違います。字を観ると言うよりは石碑から写し取った時の石材の表情や紙の持っている質感と言うか立体感と言うのか、はたまた墨の匂いと言うか、何とも言い難いのですが先生が仰っていた通り紙全体が作品で、一字一字を観るのを忘れてしまいそうなぐらい綺麗なものでした。
アートはどの様な形で私達に訴えてくるか解りません。だからいつでも受信できるようにアンテナを立てておかなければならないのです。この度、矢田先生が作ってくれた作品制作のヒントどんな形でつながって行くかな~。
矢田先生ありがとうございました。♪(感謝)
来月はしかり稽古をしてから教室に伺います。

keiko1.JPG
矢田照濤先生からスペシャルプレゼント
先生直筆の今年の言葉を書いて頂きました。
言葉は自分で選ばなければいけませんでしたので、とても困りましたが・・・

keiko3.JPG
西川はガラス作家として「一吹入魂」
つい体育会系なところがでちゃうんですよね。ホント暑苦しいですね(汗)

keiko2.JPG
池本さんはどんなん言葉をリクエストしたかと言うと・・・

keiko4.JPG
「輝き」の一文字。今年も一段と輝いてガラス
作品の制作をするそうです。
池本さんらしいです。

先生ありがとうございました。

没後120年ゴッホ展 九州国立博物館

没後120年ゴッホ展 九州国立博物館
今日は間もなく会期が終了する「没後120年 ゴッホ展」を九州国立博物館に観に行ってきました。
フィンセント・ファン・ゴッホは「炎の画家」として誰もが知っている画家です。
ゴッホの劇的な生涯とともに、初期から晩年までの作品を一堂に紹介されており、ゴッホの作品がどのように変化していったのかが解るよう作品が構成されていました。西洋古典主義のドラクロワなどの絵から基礎や考え方を学び、日本の浮世絵にも強く影響を受けながら10年間の短い制作活動の中で自分の作品を突き詰めていった様子が展覧会の中から伝わって来ます。その10年間でゴッホの絵が売れたのはたった1枚だたそうです。とても複雑な気持ちになりました。
私も作家活動を初めて早いもので16年が経ち、下済みの頃は無我夢中でガラスと向き合い、来る日も来る日もガラス制作に明け暮れていたのを思い出します。その姿勢は今もさほど変わりはしないのだけれども、純粋に表現や「上手になりたい」という思いのためだけに制作をしていた頃を懐かしく思いました。あんなにも一途で純粋な気持ちには到底なれそうもないけれど、作品を観てくれる人の心を掴むには、ゴッホのような強い思いが必要なんだろうと感じています。
ゴッホは言っています「ぼくは100年後の人々にも、生きているかの如く見える肖像画を描いてみたい」
私も100年後に「このガラス綺麗だね♪」と言われるようなガラス作品を創り残したいと思いました。
さすがに会場は超満員で、気持ち良く観覧できたとは言えませんが、時代に残る巨匠の作品やその背景は知っておくべきです。「没後120年ゴッホ展
」行って良かったです♪


九州国立博物館 正面玄関です。小春日和の気持ちの良い日でした♪

gohhotenn2.JPG
九州国立博物館 館内 ガラスと組み木を使った建築。
とても綺麗です。最上階にはアジアを中心とした収蔵品を多くそろえる博物館もあり一日中居ても飽きない素晴らしい博物館です。

gohhotenn3.JPG
没後120年ゴッホ展入口 月曜日だというのに、ものすごい人でした。
今後、何回も観れる作品ではないので多くの人が集まっています。

ガラス工房に福を呼ぼう♪

ガラス工房に福を呼ぼう♪
今日は節分。大寒と立春(冬から春に)と季節が変わる節目です。昨日のブログにも書いたのですが、自分の誕生日は忘れてしまうのにこの十数年、節分「豆まき」はなぜだか欠かしたことがありません。(謎)
ガラス工房に福の神がたくさんやってくるよう、皆で豆まきしましょう♪

mamemaki-1.JPG
ガラス工房通用口からスタッフの皆で「鬼は~外。福は~内。」

mamemaki-3.JPG
ガラスショップの玄関も大きくドアを開いて「鬼は~外。福は~内。」
今年もガラス工房にお越しのお客様、スタッフみんなに福が来ますように♪(祈願)

ガラス作品 次々と!

ガラス作品 次々と!
早くも2月に突入しました。M.Mグラススタジオブログも新年の挨拶以来更新できずにいたのですが(汗)、正月休みの余韻が残って怠けていた訳ではなく、本当に1月から全力疾走でガラス作品の制作に明け暮れていました。
記念品やトロフィー、横浜のマンション物件のために制作させて頂いている鋳造ガラス(キャストガラス)の彫刻作品、国内外の作品や企画の提案などなど目の回る2011年を
スタートしています。
今日が私(西川慎)の39歳の誕生日だと言う事も危うく忘れてしまうところでした。29歳の時、東京の芝公園にあるセレスティン三井ビルのロビーに高さ7メートル、重さ1トン以上ある
巨大な作品「月齢」を制作し、私を大きく成長させてくれた仕事を頂きました。10年たった今年、さらに大きく飛躍する仕事が出来るよう、しっかりガラス制作、提案とスタッフと力を合わせ頑張りますよ!

sakuhinn1.JPG
ガラス記念盾の制作
ガラスの加工が済んだら次はサンドブラストで一人一人名前を彫り込んでいきます。

sakuhinn2.JPG
キャストガラス作品(鋳造ガラス)
粘土原型の制作途中。丁寧に形を創り込んでいきます。どんどん作って、石膏取りに。

sakuhinn3.JPG
キルンワーク(ガラス電気炉)
石膏型にガラスを詰めて窯入れ。湿気をきっちり抜いてから最高温度の880度まで
窯の温度を上げます。

seresuthinn.jpg
セレスティン三井ビル エントランスホールガラス作品 
「月齢」 サイズ H:7000×W:620×D:210(mm)
提案に3カ月、制作期間におよそ10カ月1年以上かかった大作です。

tannjyoubi-1.JPG
いつも大変お世話になっている、
きららガラス未来館副館長の奥様から誕生日の手作りケーキを頂きました。ありがとうございました。
とてもおいしかったです。(感謝)