展覧会」カテゴリーアーカイブ

木越あい・江波冨士子・中野幹子ガラス攻芸展(東京出張)

木越あい・江波冨士子・中野幹子ガラス攻芸展を観に行きました。
多く予定していた打ち合わせや営業もこなし、東京出張も終盤です。ここで、今回の出張で楽しみにしていた三人の女性作家によるガラス攻芸展を観に来ました。「ガラス攻芸展?」「ガラス工芸展」でないの?と思いますよね♪ しかし「ガラス攻芸展
」で合っているのです。この木越あいさん、江波冨士子さん、中野幹子さんは、3人とも器を創っています。これが恐ろしいくらい細かい仕事がなされていて、どの作品も装飾的です。およそ食材を引き立てるような感じではなく、機能美を追及している訳でもありません。器の形をしているのに器ではないのです。それは、それぞれの作家が美しさを求めて試行錯誤しているうちに、自然と器の様な形にたどり着いたようにも見えます。この自然な感覚が一流のアーティストなのかなとも感じています。また、それぞれが真摯にガラスと向き合っている様が作品からひしひしと伺え、ガラスと必死に戦っているように感じました。まさに「ガラス攻芸展」であります。本当に素晴らしい作品を見せて頂きました。
ガラス作品へ挑む戦いの場所は誰一人として同じものはないと思います。M.MグラスはM.Mグラスなりに必死にガラスに戦いを挑んで行きます。この展覧会で感じた潔さを私達も胸にガラスと向き合おうと感じました。展覧会初日にもかかわらず長く居座ってしまいましたが、木越あいさん、江波冨士子さん、中野幹子さんとお話しができたこと嬉しく思います。また展覧会があるときは観に行きますね♪
本当にありがとうございました。(感謝)

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木越あい・江波冨士子・中野幹子 「ガラス攻芸展」
高島屋 日本橋本店 6階 工芸サロンにて

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エナメル絵付け、サンドブラスト、カット、ムリーニ、グラヴィール、ありとあらゆるガラスの技法を駆使して挑んでいます。その戦いは決して楽な戦いでないのは観た瞬間に理解できます。感動します!

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左から中野幹子さん、木越あいさん、江波冨士子さん素敵なガラス作家さんです♪
中野さん、江波さんは学生時代ともに富山のガラス造形研究所で学びました。

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江戸切子の超有名なガラス作家 山田輝雄さんも展覧会に来られていました。
山田輝雄さんと作品について話しています。

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打ち合わせも無事に終了。有楽町の阪急デパートにオープンしたばかりのメンズ館に勉強がてら寄ってみました。世界初の試みも多くあるようです。流石におしゃれな人ばかり来店されていましたね。(粋)

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ショップの造り、ディスプレイはとてもおしゃれ。各所にアートらしき物も多数設置されていました。

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帰りの羽田空港はもうクリスマスの装いです。
今年も残り少なくなってきたな~。

岡野 香ガラス展を観に行きました。(東京出張)

岡野 香ガラス展を観に行きました。(東京出張)
今週は東京出張から始まります。ガラスの打ち合わせ、営業、展覧会の視察と忙しく都内を巡ります。
中でも、何件かのガラス展の視察が楽しみ。 同世代の超人気女流ガラス造形作家の展覧会が開催されています。(もちろん皆さん知り合いで、久しぶりに会う同級生もいます♪)私達M.Mグラススタジオのガラス表現とは違った切り口から作品を制作、展開をしていて、そのどれもが素晴らしい完成度で作品として展示、販売されています。しっかり視察をして勉強したいと思います。
今日は先日ヨーロッパ視察の際にプラハでお世話になったチェコ在住のガラス作家、岡野香さんの展覧会を観覧させていただきます。5,6年ぶりにチェコで再開した岡野さんと今度は4週間程度で展覧会を見ることができるのは何か不思議な感じ。先日会った香ちゃんの雰囲気からチェコに移住してからどのように作品が変わったのかを観てみたいと池本と話していたところ♪ どんな素敵な作品を創っているのかな~。

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いつものように羽田空港から。
ガラスの打ち合わせ、営業、展覧会の視察と今回も忙しく都内を巡ります。

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AXISビル内にあるサボア・ヴィーブル。多くのガラス作家が個展を開催している有名なギャラリーで「岡野香ガラス展」が開催されています。

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岡野香さんのガラス作品は板ガラスに絵画的な要素とガラス特有の空間感を持ったとても美しい作品。優しい色使いや形が連続して重なるさまは、まるでプラハの街並みのようでもあり、作品の中に吸い込まれていくようです。静かな作品ですが、とても力強く、造形的です。

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造形的な強さを前面に感じさせる作品。上の作品とは逆に動的な連続性が美しいです。センスの良さを強く感じます。板ガラスを用いて絵画的、半立体的に制作するガラス作家は多くいますが、岡野さんのようなセンスと空間感を持った作家はまずいないと思います。素敵な展覧会でした。

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東京に行くとなぜだかお付き合いのあるギャラリーさんやアートオフィスの方々に見つかってしまいます。今回も打ち合わせの移動中の駅のホームで電話がかかり、東京にいるのが発覚。もう一軒打ち合わせが増えましたが、会議の後は一緒にお食事をいただきました♪ 
おいしいお酒はアート談議とうまい肴が最適です。

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東京で締めといえばおそばです。最高においしかったです♪

玄游書展を見に行きました。

玄游書展を見に行きました。
毎年、山陽小野田市文化会館で開催されている玄游書展を見に行きました。
私達が小野田にガラス工房を立ち上げた9年前から書道研究玄游会の先生方、そのお弟子さんたちの数多くの作品を拝見させて頂いております。御年輩の方から幼稚園児まで幅広い年齢に様々な思いで字を書き、お習字として書く字、自己表現の作品として書く字、字の成り立ちを考えながら子供たちが自由に書く字。様々な思いで「書」に触れ合っている姿が作品の内から読み取る事が出来ます。
この展覧会を毎年開かれている先生方や関係者皆さん、お弟子さんの気持ちが本当に素晴らしいと思います。この度もありがたい事に矢田照濤先生直々に作品の説明をしていただきました。アートを志す者として表現の素材は違いますが照濤先生の制作談や、墨や筆の素材について、アート全般についてお話しして頂いた事、本当に感謝です。
字は誰の人生にも必ずついてきます。私もいつか自分にしか書けない味のある字を書きたいと思う良い展覧会でした。

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矢田照濤先生の作品の前で。書家 矢田照濤先生(中央右)、ガラス作家 西川慎(中央左)、ガラス作家 池本美和(右)、きららガラス未来館 中村憲三副館長(左)

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矢田照濤作品
美しいと感じたそのもにはやはり美しいと感じたその場その時が一番調和してゐるのでせう生きた美しさのみが人間の心をゆさぶり動かし人間の心をなやますのも
生きた美しさがするのです
(香月泰男のひとば)

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桂雪名誉会長作品 「大道無門」

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矢田照濤先生お母様 小扇作品 「れんげ畑」

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子供たちの作品。素晴らしい字ばかりです。

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こちらはテーマを与えて、自由に子供たちが書いた書です「龍」、「雨」、「母」など。
このコーナーが私も池本も大好きで、すごく楽しんで字を書いている姿が目に浮かびます。

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会場で偶然出会った縄田悠乃ちゃん♪
以前ガラス未来館に体験学習に来てくれた子です。書道を習ってもうすぐ5年だそうです♪
すごいな~。「七つの海」私にはこんなにしっかりとした字を書けそうもありません(汗)


子だもたちが自由に書いた文字で気にいったものを写真に撮っていて一番気に入っていた「雨」が実は縄田悠乃ちゃんの作品でした。(中央)
このブログ用の写真を選んでいるときに気が付きました。(驚)
将来有望ですね♪

篠田桃紅の墨アートと現代のガラス展

篠田桃紅の墨アートと現代のガラス展
楽翠亭美術館に「篠田桃紅の墨アートと現代のガラス展」を観に行ってきました。
富山で作家活動をしていた10数年前からお世話になっている「石崎産業グループ」の社長様や専務様、美術館の企画アドバイス等をされているギャラリーNOW様の御好意でこの度の展覧会に参加させて頂いています。石崎グループにコレクションしていただいている池本美和、西川慎のガラス作品を12点余り展示していただきました。和の空間に篠田桃紅先生の書とガラスの立体作品が何とも気持ち良く展示してあります。日常生活の中にあるアートの提案として、とても斬新でセンス良い生活空間をアートが埋めています。運よく楽翠亭美術館の石崎館長にお会いできお話しを伺う中で石崎館長は「ただ歴史的な建造物を修復、修繕するのではなく、古いものを大切にしながらも現代に生きる現代人の感性で次の世代に伝えて行きたい。」とおっしゃられていました。本当に素晴らしい事だと思います。そういった中で私達M.Mグラススタジオのガラス作品も生きていく事ができれば作品にとって最良の幸せだと言えると思います。この展覧会を拝見させて頂き、この様な機会を頂いたこと本当嬉しく思います。(感謝)

 この度は偶然にも石崎館長様にお会いできた大変うれしく思います。山本支配人様、スタッフの皆様に至ってはご丁寧に一つ一つ美術館についてご説明いただきありがとうございました。また足を運ばさせていただきます。(感謝感謝)

ここで楽翠亭美術館の説明をちょっと。
楽翠亭美術館は富山駅北エリアに新しいアート空間として2011年5月22日にオープンしました。約4,000平方メートルの広大な敷地に1950年代に建築された和風邸宅をリニューアルしたアートにあふれた素敵な空間に仕上がっています。
もともとは、会社経営者の自宅として建設されたもので、貴重な文化財として保存するために、環境事業会社の「石崎産業グループ」が購入されたそうです。その後、保存修理を施し、研修施設としで活用されていたものを美術館として一般公開されるようになりました。伝統的な回廊式日本庭園、純和風建築、土蔵造りの蔵など日本建築の伝統と現代美術や現代工芸を気持ちよく体感できるように改築された現代的な空間感が心地よい美術館です。
また、美術工芸展示空間、日本庭園のほか、無料のギャラリー、ショップ等も併設されていてカフェを楽しむこともできます。富山に行かれる方は是非足を運んでみてください。
超おすすめの美術館です♪

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楽翠亭美術館コレクション×ガラス作家「篠田桃紅の墨アートと現代のガラス展
2011年8月27日~11月13日まで、まだ少し時間があります。
富山にお出かけな方はぜひ足を運んで下さい。

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楽翠亭美術館入口、サインがひかります。

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池本美和ガラス作品 「Water Forest」

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西川慎ガラス作品「月齢」

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回廊にガラス作品を展示して、その向こうに日本庭園が見える美しい空間です。

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西川慎 壁面ガラス作品「月齢」 特設していただきました。

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二回は西洋建築風に建てられているので、ガレやレースグラス(安田泰三作)が展示してあります。

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母屋を出て蔵のスペースも展示空間になっていてこちらも母屋とは違った蔵特有の狭さと言うか広さと言うか、なんとも興味深い空間になっています。


こちらは 「板橋廣美展」 白の連想シリーズより

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壁面ガラス作品「月齢」の前で記念撮影。
館内を案内していただきました楽翠亭美術館コーディネーターの山本珠希さん(右)金沢美大講師の薮内先生(中央)と同じく金沢美大講師の前田先生(左)
山本さんは学生時代に一度私が作品の講評をしたかとがあったみたいで、重ねてビックリしました♪

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帰り際に「富山ガラス造形研究所」によってちょっと御挨拶♪
中央で吹きガラスをしているのは、研究所に勤めるガラス作家の川鍋さん

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こっちのベンチは同じく研究所に勤めるガラス作家の佐野きょうこさんと奥のベンチは中神先生です。
皆、制作に励んでいます。突然おじゃまして済みませんでした。また行きます♪

日本伝統工芸展を観に行きました。

日本伝統工芸展を観に行きました。
日本橋三越本店で開催されています「日本伝統工芸展」を拝見しました。
開催2日目と言う事もあって制作者の作家先生、お客様ともにものすごい人です。
陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸と分類され、各工芸の作家が鍛錬と工芸技術の発展のために制作された作品が600点以上展示されています。そのどれもが素晴らしい作品ばかりで本当に日本の工芸技術の高さを感じる事が出来ます。この伝統工芸展の意味合いは「伝統は生きて流れている物で、永遠に変わらない本質を持ちながら、一瞬もとどまることなく、今日の生活に即した新しいものを築きあげる」事の様です。今私達が日々制作しているガラス作品と同じ方向を向いているのです。しかし、私を含めて、現代ガラスの作家は伝統的な技法を用いながらこの伝統工芸展にチャレンジしている作家は私を含めて非常に少ないと思います。「伝統」と言う言葉の意味を深くとらえ、自分で枠を作らずにもっともっといろんな事に挑戦して行く事が大切だと、この展覧会を観覧して感じています。とても勉強になりました。

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日本橋三越本店で開催されてる「日本伝統工芸展」
国内最大規模の公募展です。

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9月21日~10月3日
日本橋三越本店 本館7階ギャラリーにて開催しています。

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日本橋三越本店をかわきりに、全国12か所で日本伝統工芸展が開催されます。
山口県のお隣、広島(広島県立美術館)、福岡(岩田屋本店)でも開催されます。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

皇帝の愛したガラス展を見に行きました。

皇帝の愛したガラス展を見に行きました。
今年の夏は大きなガラス展が開催せれています。先日レセプションに参加したサントリー美術館での「あこがれのベネチアン・グラス」展と、今回見に行く事が出来た東京都庭園美術館での「皇帝の愛したガラス」国立エルミタージュ美術館所蔵のガラスコレクション展です。
ロシアのサンクトペテルブルクにある国立エルミタージュ美術館は、ロマノフ王朝の宮殿建築と膨大な所蔵品から世界でも屈指の美術館に数えられています。美術館のガラスコレクションは歴代のロシア皇帝、皇族、名士によって収集された2000点以上の中から190点の名品がルネッサンス期から18世紀以降にロシア帝国ガラス工場で製造された作品までガラス工芸の歴史をたどりながら展示されています。ガラス素材に携わって17.18年も経つと、多くのガラス展に足を運び多くのガラスの名品を目にしてきましたが、今回初めて見る作品が多々あり、とても勉強になりました。まだまだ目にしていない名品が世界には多く存在しているのだろうと思います。良い作品は沢山見なければいけません。
ガラス展もさることながら、東京都庭園美術館は朝香宮邸として1933年に建てられた建築をそのまま美術館として公開したもので、ヨーロッパの装飾美術(アール・デコ様式)とモダニズム(近代様式)でたてられた建築です。玄関正面や大客室にはルネ・ラリックのガラスレリーフやマックス・アングランのエッチングガラスの作品が飾あり、いたるところに作品がちりばめられ建物自体が美術品と言っても過言ではありません。何度も足を運びたくなるお気に入りの美術館の一つです。
皇帝の愛したガラス」展は今月の25日までですが、東京都庭園美術館に行った事のな方は企画展に関わらずぜひ一度足を運んでみてください♪

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東京都庭園美術館皇帝の愛したガラス」展
国立エルミタージュ美術館所蔵のガラスコレクションの名品展です。

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玄関を入ると美術館の建物まで大きな庭園を抜けて行きます。
東京は整備された緑が意外に多くあります。とてもきれいで気持ちが良いです。

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ガラスレリーフ作品 ルネ・ラリックのとても美しい作品です。
正面玄関より

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旧朝香宮邸の御庭。

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彫刻と緑があり、思い思いに静けさを楽しんでいます。
本当に気持ちの良い美術館です。

 

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東京都庭園美術館 国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス」展
ぜひ足を運ばれてみては。

ガラス作品打ち合せ 東京出張

ガラス作品打ち合せ 東京出張
この土、日も打ち合わせが入り東京出張になりました。9時過ぎの山口宇部空港発のフライトでも、昼一の東京での会議には十分昼までには間に合います。山口東京間は、ものすごく遠くに思われがちですが、最近本当に近く感じています。事務所に着くとすぐに打ち合わせが始まり、皆さんすごい集中力で事が進んでいきます。この日は休憩が一度もなく10時間ブッ続けで行われました。忙しい東京の方々は本当にタフです。(流石!)そこから食事をして、ふらっと入ったバーで最近お気に入りの「モヒート」を一杯。25時に帰りました。もちろん次の日も朝から動きます。気になる展覧会やショップギャラリーを視察。もちろんあいさつ回りもします。M.Mグラススタジオは土、日は出勤なので日曜日に出張やプライベートで出回る事はほとんどありません。各ショップ等の休日のにぎわった感じを伺えてよかったです。ただ、小野田から上京した私にとって日曜日の都心は、かなり込み合っていました。(混雑)
また、今年の夏は良いガラスの展覧会が多く東京都庭園美術館で行われている「皇帝の愛したガラス」展も観に行ってきました。こちらも次のブログで紹介します。

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ガラス作品打ち合せのため午前中の便で羽田空港着 
山口宇部からの便はいつも端のゲートに着くので到着ロビーまで遠いのですが、多くの飛行機が並んでいるのを見るのは、なかなか爽快な気分になります♪

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赤坂サカス ガラス会議に時間がかかったので本日は赤坂に宿泊。
流石赤坂、深夜までお店があいています。朝、出かけ際にTBSの赤坂サカスの前で。

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サントリー美術館 ミュージアムショップshop×cafe
「あこがれのベネチアングラス」展が開催されているので美術館、ショップともに多くの人が訪れています。この展覧会に合わせて制作した西川のガラス作品も展示しています。その状況とご要望を聞きに行きました。

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東京ミッドタウンが出来てからあまり行かなくなったAXISビルへ。
AXISが提案する「デザインのある生活」コーディネイトを体感できるショップ「リビング・モティーフなどセンスの良いお店がそろっています。
AXISビル内にあるサボア・ヴィーブルへも立ち寄りました。多くのガラス作家が個展を開催しています。

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今週末から「竹本亜紀」ガラス展がサボア・ヴィーブルで開催されるみたい。
竹本亜紀さんは、小野田の現代ガラス展で何度も受賞されているガラス作家さんです。一週間ずれていたら観覧できたのですが・・・(残念)

カンディンスキーと青騎士展に行ってきました。

カンディンスキーと青騎士展に行ってきました。
あのヴァリシ―・カンディンスキーの作品が山口県立美術館に来ると知り、会期が始まったらすぐに観に行こうと思っていたのですが、夏はやっぱりガラス工房がとても忙しく会期終了1週間前に駆け込み展覧会を拝見しました。
カンディンスキーは美術を勉強している人ならばだれでも知っている作家です。しかし、一般の人には案外知名度が低いらしいので、一番解りやすくカンディンスキーを説明すると「抽象絵画を発明した人」になります。多くの現代作家が抽象的な表現を用いて表現しています。もちろん私を含めて抽象的な表現でガラス作品を制作する現代ガラス作家達も多くいます。抽象作品とは写実から単純化、さらに抽象表現と繋がり、モティーフを写すのではなく物から感じ取った事柄を精神的な形に置き換えて形創っていく事と私は思っています。例えば、誰かが「月」と言うタイトルの作品を見て「これのどこが月なの?」と疑問に思える様な作品でも、その制作者にとってはどこからどう見ても「これは月だ」と言える事が大切です。
つまり、それはなんとなく描いた線や形ではなく、作家本人にしてみればまぎれもなく「月」をモチーフに描いていると言う事なのです。理論的に説明するとややこしい感じですが、単に「なんだか解らないけど綺麗だね♪」とか「何か天体を感じる」みたいなことが感じてもらえれば作家としてはおおかた良い結果になっているのかも知れません。逆に作家にとって「解らないけど綺麗だね」と思ってもらえる作品を制作するのはとても難しい事です。(難) 展覧会では、カンディンスキーが抽象表現にたどり着くまでの経過がとても解りやすく構成されていました。
私とカンディンスキーの作品との初めての出会いは19か20歳の時に開催された「グッケンハイム美術館展」でした。その時見た作品の印象とガラス作家になってから見るカンディンスキーの作品の印象は同じではないけれど、20年も前に見た作品を今も覚えていると言う事は作品の強さに他ならないと思います。私もガラスを通してそんな作品を制作したいと思います。
会期はもう残りわずかですが、機会があれば足を運んでみてはいかがしょうか。
とても良い展覧会でしたよ。

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山口県立美術館 本展覧会の看板です♪
奥野看板は二つの大きな看板をずらして置いてあるのですが、見る場所によって綺麗に「カンディンスキーと青騎士展」と読めるようになっています。
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「カンディンスキーと青騎士展」展示会場に入るスロープ
カンディンスキーの文字が抽象絵画ふうに構成されています。

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カンディンスキーと青騎士展のチラシ
チラシに使われているこの絵画もカンディンスキーにとっては実際に見たリアルな風景なのでしょうね♪

菊池寛実記念 智美術館 ガラスの手すりと「川瀬 忍の青磁」展

菊池寛実記念 智美術館のガラスの手すりと「川瀬 忍の青磁」展を観に行きました。
当初の目的は菊池寛実記念智美術館の企画展ではなく、美術館内にガラス作家の横山尚人先生がデザインされたガラスの手すり(作品)があります。その作品の視察が目的でしたが、運の良い事に「川瀬 忍の青磁」展が開催されており、素晴らし作品の数々でした。古典に学んだ初期の作品から動植物の有機的形体造形を展開した近作、さらに新作までが展示されています。独特の静けさと品を漂わす素敵な展示で、何よりも美術館の空間と作品の持つ空気感が共鳴しあい最高の展覧会でした。
当初の目的である
美術館建築の空間構成も素晴らしいもでした。
エントランスを入ると水墨抽象画で知られる篠田桃紅(とうこう)氏の「ある女主人の肖像」が出迎えてくれます。そこから地下1階の美術館へ横山先生の作品の脇を通って展示会場に下ります。
1階フロアと地下展示室を結ぶのは螺旋階段で、透明ガラスの手すりは天井からの光を受けて流れるような曲線を描いています。本当に美しい作品であると同時に、私が作家としてこの作品を観た時、緻密に計算され創りだされた一つ一つのガラスに感動します。壁面には銀の和紙に篠田桃紅氏の旧作「いろは歌」を作家自ら断裁し、「真行草」の漢字をイメージしたコラージュ文字が描かれ、横山先生のガラス作品の曲線と絡み合って静かな空間を演出しています。
建築からコレクション、空間づくりまで、全てにおいて美術に造詣の深い(現代陶芸のコレクター・菊池智)の美意識が反映しつくされていることを感じる事が出来ました。東京・六本木方面に行かれる方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
お薦めの美術館です♪

また、今月8月27日~11月13日まで、富山市にある楽翠亭美術館で「篠田桃紅の墨アートと現代のガラス」展にM.Mグラススタジオの西川慎・池本美和も出品しています。こちらも富山にお出かけの方はぜひご覧ください

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菊池寛実記念 智美術館 正面玄関です。

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篠田桃紅(とうこう)氏の「ある女主人の肖像」 エントランス水墨抽象作品
エントランスに入った瞬間から静けさを感じる素敵な空間を演出してくれます。

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ガラス作家 横山尚人先生 作 透明ガラスの手すり光の反射と曲線が美しいです。
(写真は入場券の半券からスキャンしました。)

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「川瀬 忍の青磁」展 天青から静かなる青へ
素敵な展示空間でした♪

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虎ノ門金刀毘羅宮の前を通り掛かったのでお参り♪
東京都の選定歴史的建造物に指定されています。今は高層ビルの間に建っていますが、沢山のサラリーマンさんたちが周りで休んでいました。
この後の会議と新潟方面の出張が無事に終える事が出来るように祈願しました。(合掌)

サントリー美術館「あこがれのヴェネチアン・グラス」展

サントリー美術館あこがれのヴェネチアン・グラスー時を超え、海を越えて」展に行ってきました。
M.Mグラススタジオブログで何度となく紹介させて頂いておりますサントリー美術館では、世界でも最高のガラス芸術の展覧会を何年かに一度企画されます。サントリー美術館は今年、開館50周年記念をむかえ、記念すべく企画展に「美を結ぶ。美をひらく。」Ⅲ あこがれのベネチアン・グラスー時を超え、海を越えて展を開催されました。そのオープニングレセプションにご招待をいただきましたので西川、池本の二人で参加いたしました。参加者は関係各所から著名な方々が出席されており、イタリア大使、コーニングガラス美術館副館長、主催、協賛の大企業の代表の方々、ガラス作家等
と格式の高いレセプションになっていました。もちろん、展覧会は言う事のない素晴らしさでした。
ヴェネチアン・グラスは、1450年頃に開発された無職透明のガラス(クリスタッロ)とともにその技術、芸術性を高めて行きました。16-18世紀にはその技法は完成されたと言われています。展覧会では王侯貴族の羨望の的となったルネッサンス期の作品から、造形的に影響を受けたヨーロッパや日本のガラス、そして現代のガラス・アートまで引き継がれた美的要素を140件もの優品によって構成されています。歴史ある作品はもちろん、今回出品している作品の中に富山ガラス造形研究所の1期上の先輩である、江波冨士子さんの作品がありました。ヴェネチアン・グラスの技法のひとつ「ムッリ-ネ」と呼ばれるモザイクガラスの一種を使って制作された小さな器を100個あまり制作し、まるで雨上がりに虹が掛かるような色合いで、凄然と並べれれ他器の模様は驚くほど細かく繊細で本当に美しい作品でした。サントリー美術館ガラスの展覧会は興奮が冷めずについつい多くを語りたくなってしまうのですが、展覧会のサブタイトルになっているように、時を超え、海を越えて人々や私達ガラス作家の心を引き付け続けているヴェネチアン・グラスをぜひご覧になられてみて下さい。
あこがれのヴェネチアン・グラスー時を超え、海を越えて」展 必見です

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あこがれのヴェネチアン・グラスー時を超え、海を越えて」展
サントリー美術館 ミュージアムショップ Shpo×CaffeにはM.Mグラススタジオからもこの展覧会用制作した新作を展示販売しています♪

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展覧会に出品しているガラス作家 江波冨士子さん。(中央)
(左から)ヴェネチアン・グラス展を企画されたサントリー美術館土田ルリ子学芸副部長。数々の学術賞を受賞されています。ガラス作家の小西潮さん。富山ガラス造形研究所の先輩、江波冨士子さんとガラス工房を運営されています。(右端)ガラス作家 高橋禎彦さん。(下の写真で紹介します。)
皆さん17.18年以上も前からの知り合いで、ガラスに携わり活躍されている素敵な方々です♪

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現代ガラス作家の大先輩 高橋禎彦さん。日本のガラス作家やガラスを学んでいる学生で知らない人はいません。(超有名)
10年ぶりぐらいにお会いしましたが相変わらず素敵なガラス作家オーラがでていました。(流石)
今は多摩美術大学ガラス科の准教授で教鞭を
とっていらっしゃいます♪

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展覧会を観終えてホテルに。
ロビーから東京タワーが夕陽に染まって綺麗でした。
良いガラス展を観た後はすぐにでも作品を制作したくなります。
ガラス工房に帰って早速制作を開始します!(気)