月別アーカイブ: 2011年7月

根津美術館に行ってきました。

根津美術館に行ってきました。
今週は、日本に大型の台風が接近し各地に被害を出しました。M.Mグラススタジオは海のすぐ横に建っているので台風が接近すると細心の注意をはらいます。そんな中での東京出張は工房の事が心配でなりませんが、スタッフがガラス熔解炉守ってくれる事を信じて私は仕事に出かけます。
このところ東京や海外へと出張に出かけるたびに台風や大雨。小野田のガラス工房では完璧に「雨男」呼ばわりされています(涙)。と言いながらも仕事に行けなかった事はほとんど無く、今回もうまくすり抜けて作品の打ち合わせ等々お仕事です♪
3日間しっかり働いた結果、最終日の会議は思いのほか早く終了、場所も渋谷近辺でしたので根津美術館へ行ってきました♪
根津美術館は実業家にして東洋古美術収集に熱心であった、初代根津喜一郎の遺志により南青山の根津家敷地内に開館しています。収蔵品の仏舎利、絵画、工芸品は素晴らしいもので、「和」のおもむきを基調に、収蔵作品や日本庭園と一体感のある心地良い空間を創り上げています。
流石、隈研吾さんの建築です。
本当にここが東京のど真ん中かと錯覚に落ちるくらいの静けさと見事な庭園でした。(美)
東京渋谷方面へお出かけの方にはお薦めですよ♪

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根津美術館
コレクション展「古筆切(こひつぎれ)」ともに楽しむために
2011年7月13日~8月14日まで

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入り口を入るとすぐに竹壁と石畳の回廊。とても良い雰囲気があります。
この通りを抜けると正面玄関が現れます。

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ホールには石造彫刻が日本庭園、建築空間と一体となって展示されています。
建材の板ガラスもすごく生きています。

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見事な日本庭園。
東京とは思えないほどの静けさと木々の緑。手入れが行き届いています。
茶室や書院、御堂など昔ながらの建築も点在しています。

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根津美術館から表参道駅までの間にはChloeやCartier,Ω等の高級ブランドショップ街がズラリ!
どれも個性的で素敵な建築ばかりです♪

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PLADAのショップ
板ガラスが場所によって出っ張ったり、引っ込んだり。
これは板ガラスのスランピングと言う技法で制作されていて、私達ガラス作家から見たら、恐ろしく大変なお仕事です。海外の旅行者も興味津々♪

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東京出張3日目 台風が去って綺麗な夕陽の羽田空港。
タラップからの景色はいつ見ても綺麗です。

大濤書道会を観に行ってきました。

大濤書道会を観に行ってきました。
書道研究玄游会の会長を務めていらっしゃる矢田照濤先生が代表となって開催されている大濤書道会を観に行ってきました。
大濤書道会は山口県の防府市地域交流センターアスピラートで毎年開催され、今回で7回目を迎えます。午前中には照濤先生のライブ制作もあり、画面の大きさは3m×5mと超大作。残念ながら公開制作をライブで見る事は出来なかったのですが、会のみなさんの作品と先生の作品を照濤先生自身の解説付きと言う超贅沢な環境で見せて頂きました♪(幸)
また、毎年恒例、矢田照濤先生ブログで毎日制作されているハガキに書かれた作品の販売も楽しみに多くの方が会場に訪れ賑わっていました。

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矢田照濤先生 公開制作作品
「徳は人を感じ、風は物を動かす」力強い筆性と同時にとても素敵な言葉です。
西川と池本は2009年に矢田先生と「書とガラス」でコラボレーションした時に創った
「響」Tシャツを着て会場に。(もちろん「響」は先生の書です♪)

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毎日のように書かれる照濤先生の作品たち。
日々努力をし、積み重ねられる作品はとても魅力的で、奥深い表情と質感を感じさせてくれます。
創り続けるという力は作家にとって如何に重要なのかを先生のこの作品たちから感じづにはいられません。私達も見習わなければ!

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「錬心清志洗煩邪掃」
(心を修練して志しを清くし煩を洗い邪を掃いさる。)
自分に言われているように思います。
今の私にはとてもできそうにありませんが、もっと心を鍛えましょう。

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「あらゆる生物は過酷な自然環境に対して己の生態を変えてまでも逞しく生きている。
地球万歳 いのち万歳」
先生は3月に東京で震災に遭遇されたと話してくれました。
被災された東北の皆様に向けた照濤先生のエールを感じます。

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大濤書道会 会場風景
どの作品も力作ばかりで、素晴らしい作品でした。
7月16日(土)~18日(月)まで防府市地域交流センターアスピラートで
開催されています。ぜひ観覧に行かれてください♪

ガラス芸術 中国の教育現場

ガラス芸術 中国の教育現場
前回の視察で知り合った中国美術学院の管先生、上海大学の苗先生に会いに三度目の中国に行ってきました。7月に入ると大学が休みになって、先生方の時間が少しとって頂けるようなので、学校の設備等を見学せてもらいに行った次第です。
中国美術学院は、上海から新幹線で1時間弱「杭州」にあります。西湖の畔にあってものすごく広いキャンパス、自然も豊かな素晴らしい環境です。この6月には西湖が世界遺産になったようです。
少し離れたもう一つのキャンパスにはガラス工房もあり、これまたとても大きな電気窯がズラリ!。加工機とともに充実しています。残念ながら吹きガラスの設備はありませんでしたが、今後ガラス芸術が中国国内で認知されていけば、吹きガラス工房も建つ可能性は十分にありそうな予感がしました。
何を言っても、他の国のアーティストと会って話が出来ると言う事は作家にとって良い刺激になります。
本当に楽しい時間でした。また行きたいな~♪

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中国美術学院。日本で言う所の東京藝術大学みたいな国立大学。

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中国美術学院 ガラス工房棟。
写真では解りにくいでうが、ものすごく大きな建物です。設備の写真は撮れませんでしたが、
すごく立派なキルンワークの設備と加工機がずらっとそろっていました。

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6月に世界自然遺産になった西湖。日本の小笠原諸島と同じ時期に登録されました。
大学正門のすぐ向かいに立派な入口があります。

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西湖の湖畔です。立派な柳の木が多く茂っています。
満潮時に川の水が逆流することで有名な銭塘江の堆積物でせきとめられた 自然の湖で、
蘇東坡や白居易らが詩に詠んだ中国を代表する土地です。

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管先生のアトリエ。古い倉庫を改良した素敵なアトリエです。
めちゃめちゃカッコイイ♪
美味しいお茶と、紹興酒の御土産まで頂きました。
管先生お忙しい中ご案内頂き本当にありがとうございました。(感謝)

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続きまして「上海視覚藝術学院」です。

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上海視覚藝術学院は40の科がある、またしてもとてつもなく大きな構内。
科一つ一つに大きな教室や制作室がある感じでとても贅沢です。
この環境で制作できる学生は幸せですね♪

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上海大学の苗先生(右)と上海視覚藝術学院のXUE Lu先生(左)
お忙しい中いろいろ案内して下さいました。
両先生方、本当にありがとうございました。(謝謝)