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ガラス集中講義 金沢美術工芸大学

ガラス集中講義 金沢美術工芸大学
毎年恒例の金沢美術工芸大学「ガラス集中講義」が4日(火曜日)から始まりました。いつもは、月曜日から金曜日の5日間で行うのですが、今年は3日の月曜日に高円宮妃殿下と典子女王陛下がガラス未来館に訪問される関係で、火曜日からのスタートです。日程は短くなっても制作内容、時間ともにいつもと同じく朝、夕方と時間を延長して密度の濃いものにしますので、学生たちにとってはハードな1週間になると思います。
もともと金属工芸を選択している学生向けの講義ですので、工房内はガラスの設備は簡易なものです。そんな中でもガラス素材の一端を感じてもらいたいと思います。今年の生徒皆がガラス素材を扱うのは初めて。授業のテーマは「ゼロからイチへ」。一度も触れた事のないガラスを体験して学生のガラスに対する経験値をゼロからイチへレベルアップします。0(ゼロ)はいくら掛けても0(ゼロ)ですが、1(イチ)を掛け算すると何倍にでも大きくなっていきます。全く知らない状態をぬけ出せば後は自分次第でいくらでも研究が出来るようになって行きます。
ことしの学生はどんなかな~♪

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やって来ました金沢美術工芸大学。今年もがんばりましょう!

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金工部屋に用意されたガラス熔解炉。M.Mグラススタジオのガラス溶解炉に比べると20分の1くらいの大きさ。バーナーも金工用だけど時間をかけてガラスを熔かします。今年は横に穴をあけて、もう一本バーナーを追加。熔解炉の状態は良いみたい♪

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易ガラススタジオ完成。
右が木製のベンチ、奥に小野田のガラス工房から運んできた電気炉(徐冷炉)その横には鉄板を引いただけのマーバー等々、工夫のたまものです。

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学生たちは吹きガラスと同時にステンドグラスを学び、制作します。
流石美大生、初めてなのにかなり細かい作業をしています。

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こちらもかなり細かいステンドグラスの様子。どの様に仕上がることやら。

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で、あっという間に最終日。ちょっとしたきっかけとガラスの基本を教えただけで、皆あっという間に個性なある作品に。「ゼロからイチへ」しっかり実感してもらえたかな!

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研究会を終了してからも指導される先生方。
(左)
中川 衛 先生 重要無形文化財保持者(人間国宝)
2004年(平成16年)、重要無形文化財「彫金(加賀象嵌)」の保持者に認定。
人間国宝に教わる学生。なんて贅沢なんでしょう。
(右)原 智 准教授 私をガラスに導いてくれた恩師です。17歳のころからお世話になっています。
今でも先生から見習い、教わる事が沢山あります。

両先生方今年もいろいろとありがとうございました。またよろしくお願いします。

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毎年この時期は集中講義が同時に行われます。
彫金の作家 前田真知子先生。先日観に行った「日本伝統工芸展」に入選されています。

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鍛金部屋、中央奥で指導する鍛金作家の薮内先生。学生達も真剣です。

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今回のガラス集中講義に参加した学生。自分で制作したグラスで試し呑み
今年はガラス炉の状態もよく良いガラス作品ができました。グラスの中はもちろんお茶です。(怪)

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私がデモンストレーションで制作したグラスの争奪「じゃんけん」
6人のでのじゃんけんでしたが一発で決着。ちょきで勝った学生に縁があったみたいです。
金沢美術工芸大学ガラス集中講義今年も無事終了です。