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ガラスの聖地 プラハ

ガラスの聖地 プラハ
ベルリンから4時間40分の列車に揺られてチェコ共和国プラハに着きました。24歳の時、言葉も全く喋れず、お金もなく、ただ本場のガラスをどうしても見たくて行ったチェコに16年ぶりに帰って きました。長い歴史の中でガラス工芸を国の技術として栄えたボヘミアングラスは言わずと知れたヨーロッパの芸術的工芸品です。同時に現代ガラスの発生(スタジオグラスムーブメント)はアメリカと言われていますが、チェコのガラス作家からすると、もっと以前からチェコではガラス素材を現代アートの素材として使っていたとチェコの恩師(クライン先生)は言っていました。そんなガラスの国チェコの首都「プラハ」を再確認、再発見のため、くまなく巡ります。
プラハは日本で言う所の京都。ヨーロッパで最古の町とされ、戦争被害にも負けず、同時に近代化からもチェコの人々が守り抜いてきた街。その古い街並みの中に、ただ修復を繰り返し街を保存するのではなく、現代的な要素をしっかり加えられています。そのガラス作品の使われ方は本当に素晴らしく、私達M.Mグラススタジオが考える日本でのガラス作品制作活動の目標でもあります
。そんなプラハを紹介します。

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旧市街広場と旧市庁舎塔にある天文時計。時計は地球を回る太陽と月(天動説)、その天体を示し年月日と時間を示しながら1年かけて1周する。デザインだけでなく機能的にも美しい時計です。後ろにそびえるティーン教会はゴシック様式の建物で1365年に創建されました。
夜が更けてプラハに到着しましたが、短い時間の旅なので早速探索開始で~す♪

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プラハ城へと続く参道。プラハは石畳の多い街並み、9世紀末のボヘミア王国に迷い込んだようで本当に綺麗です。

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カレル橋 ヴルタヴァ川に掛かる1406年カレル4世によって建造された中央ヨーロッパ最古の石積みの橋。両脇には聖人の像がならび、この季節の早朝は霧が立ち込めとても美しいです。時間が止まったような感覚になります。

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プラハ城の正門 フラッチャニの丘にある居城。城内にはチェコ共和国の大統領府が置かれ、大統領執務室にて今も実際に公務が行われているようです。

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聖ビート教会 大カテドラル
もともと930年にロマネスク様式でシンプルに建てられた教会だったものに、幾度かの改築を経た後1344年に現在のゴシック様式の堂々たる建築にするため改築工事を開始。最終的な完成は20世紀になってからのようです。実に700年近くの年月をかけて建造しています。(凄)

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聖ビート教会に入ると。内部の高さ46m幅46m奥行き64mの神々しい空間になっています。一歩足を踏み入れた瞬間、また鳥肌が全身に走ります。(震)
ちなみに外観屋根の最先端の高さは100m以上あるそうです。

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聖人たちが並ぶ美しい古典的なステンドグラス。

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日本でも人気の画家「ミシャ」のステンドグラス
エナメル絵付けとステンドグラスの技法が美しく重なり合ってミシャの作品が強調されます。

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フタニスラフ・リベンスキー&ブリフトヴァの作品
私が最も尊敬する現代ガラス作家の世界的巨匠。歴史的建造物にも現代のガラス作家の作品が堂々と使われています。本当に美しく荘厳です。(感動)

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キャストガラス(鋳造ガラス)技法を使った淡い色合いの作品です。

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午前の光が教会内に射しこんで虹色の空間が生まれます。言葉になりません。

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ちょっとした裏口の様な扉の上にもリベンスキー氏の作品を発見。贅沢の極みです。盗まれてはいけないのは理解できるのですが、ガラス作品本体にセンサーが付けてあったのが残念。

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プラハ場内のギャラリーでは、故ガラス作家の巨匠リベンスキーにちなんだプライズのガラス展覧会が開かれていました。

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「百党の街」と呼ばれ都市全体が美しいプラハ。ヨーロッパ旅行をお考えの方は絶対にお勧めです。